成年後見の申し立てに必要となるものは?

こんにちは。

許認可申請と福祉の専門家、平松智実法務事務所の平松智実です。

 

成年後見制度を利用する際には申し立てが必要となります。申立書はご自身で記載をすることができます。裁判所のホームページからダウンロードし記入していきますが、記入例なども一緒にダウンロードできるので参考にしながら記入していくことができます。

 

提出する書類に今年の4月から“本人情報シート”が加わったので注意してください。こちらは、主治医やご本人に関わっている福祉関係者が記入するものなので事情を説明し、記入の依頼をします。

 

申立書に記入することとされている内容はもちろんすべて大事なのですが、その中でもご本人の推定相続人(ご本人が亡くなった際に相続する可能性のある人)の情報を記入する欄があるのですが、これが特に重要です。

 

推定相続人の住所、氏名の他、申し立てをすることを知っているか、賛成しているか、(後見人候補者がいる場合)後見人候補者が後見人になることに賛成しているか、それぞれに反対している場合はその理由などを記入します。

 

成年後見の申し立てができるのは4親等内の親族なので相続する可能性のない叔父や叔母、いとこも含まれるため制度上はご本人の親や子、兄弟以外が申し立ててご本人に後見人を付けることができます。さすがに後見人が付くことに対してご本人に近しい親族の意向は必要であろうということでこれを記入することとなります。

 

ただ、推定相続人と連絡を取ることができない、行方が知れないという場合もあると思います。その際は、申し立ての際にその旨を裁判所に説明すれば問題ありません。記入していないから受け付けてもらえないということはありません。

 

そして申立から1か月から2か月ほどで後見人が選任されることになります。

 

知定期障害のある方にとって後見制度の利用はこれ以降のQOL(人生の質)を大きく左右します。後見申し立てをするべきか、後見人を誰にするべきかなど慎重に検討することが必要であると言えます。

 

当事務所では知的障害者支援施設で約10年勤務した経験と介護福祉士の資格を活かしてこのような判断のお手伝いをさせていただいています。

 

知的障害のある方の成年後見については、お気軽にご連絡ください。

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