こんにちは。
許認可申請と福祉の専門家、平松智実法務事務所の平松智実です。
新型コロナウィルスの感染拡大による影響が各所に出ています。「新しい日常」と言われる生活様式により飲食店の利用の方法やテレワークによる在宅ワークの浸透など、いままでは当たり前だったことが当たり前でなくなっていっているの実感されている方も少なくないのではないでしょうか。
このような流れの中、捺印つまりはんこをなくす動きが急速に進んでいます。テレワークを導入していても捺印のために出社しなければならないといった不合理を解消するための方策ですが、脱はんこの流れは許可申請にも及んでいます。
本日の報道発表によると、警察庁の行政手続きではんこを廃止するとのことです。警察庁での許可申請と言えば、身近なものでは車庫証明などがあります。この他、古物営業許可、道路使用許可、風俗営業の許可も警察で行う手続きです。このような手続きの際に求められていた捺印を遅くとも年明けまでに廃止し、書式も改訂される見込みです。
現時点では許可申請の際にほとんどの場合で何かしらの捺印を求められることがほとんどです。しかし、新型コロナウィルスの感染拡大による給付金などのオンライン申請では捺印が不要であるなど、今後はオンライン申請も増加しそれに伴って申請書=捺印という常識はなくなっていくのかもしれません。
行政書士として扱うことの多い建設業の許可は申請書の中に捺印をしなければならない書類が比較的多くあります。その他の許可で求められる捺印がいわゆる認印でも受理されるのに対して、建設業の許可では印鑑証明を添付する必要があったり、苗字が同じ人のはんこはそれぞれ別のものでなければ認められないということもあります。
役所で住民票などを取得する際の委任状などにも捺印を求められますが、登録をしていない印鑑を捺すのであればだれでもできてしまうので、そこまでこだわる意味があるのか疑問ですが、そういうルールだからしょうがないと思うしかありません。
「捺印したほうがいいですか?」と尋ねると捺印してくださいと言われますが、「持っていない」と言うと「今日は捺印なくてもいいです」と言われるケースもありますし、「捺印に代えて署名をしてください」と言われるケースもあります。
パソコンで打った名前に捺印で認めてくれるところもあれば、必ず直筆(署名)でなければ認めてくれないところもあり、役所によって対応は様々です。
今後、建設業の許可もオンラインになると言われていますが、今まで厳密に求められていた捺印がまったくなくなるのかそれとも別の方法による証明方法が導入されるのか気になるところです。
会社設立の際に電子署名を利用しますが、このようなシステムを流用するようになるのかもしれません。個人的には紙の書面に捺印をするのは最後の仕上げ、書類が完成した証明、画竜点睛といった感じで好きなので、捺印というものがなくなるのは寂しい気もしますが、実務の面で考えれば手間が減って楽になるのは否定できません。
例えば特殊車両許可申請はオンラインで申請することができますが、申請の都度、捺印をする必要はなくお客様とはメールと電話のみのやりとりで済んでしまうのでとても便利です。
これから様々な場面で捺印をする機会が減っていくことは間違いないと思います。許認可や公的な機関への申請などでどれくらい「脱はんこ」が進んでいくか注目です。
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