こんにちは。
許認可申請と福祉の専門家、平松智実法務事務所の平松智実です。
4月1日から飲食店が原則全面禁煙となることで、たばこの小売販売許可を取得し「喫煙目的施設」とすることで店内での喫煙ができるように対策する飲食店が増えています。このたばこの小売販売業許可を取得するためにもっとも重要なのが「距離の基準」です。今回はたばこの小売販売業許可についてお話します。
たばこの小売販売業許可の基準について財務省は次のように示しています。
(1) 申請者が、たばこ事業法による罰金刑を受けて2年以内の者、破産者等たばこ事業法(第23条第1号から第7号まで)に定める者に該当する場合
(2) 予定営業所の位置が、袋小路に面している場所等たばこの購入に著しく不便と認められる場所である場合
(3) 予定営業所と最寄りのたばこ販売店との距離が、予定営業所の所在地の区分ごとに定められた基準距離に達していない場合
(4) 一般小売販売業の許可申請の場合で、自動販売機の設置場所が、店舗に併設されていない場所等たばこの販売について未成年者喫煙防止の観点から十分な管理、監督が期し難いと認められる場所である場合
(5) 特定小売販売業の許可申請の場合で、自動販売機の設置場所が、施設の従業員又は管理者等未成年者喫煙防止の観点から当該自動販売機の管理について責任を負う者のいる場所から当該自動販売機及びその利用者を直接かつ容易に視認できない場所である場合
ただし、工場、事務所その他の自動販売機の利用が主として当該施設に勤務する者等特定の者に
限られると認められる施設内の場所を予定営業所とする場合は除きます。
(6) 予定営業所におけるたばこの取扱予定高が、月間4万本(標準取扱高)に満たない場合
(7) 予定営業所の使用の権利がない場合(許可後1月以内に開業の見込みがない場合を含みます。)
(8) 申請者が法人であって、たばこの販売が当該法人の定款又は寄附行為によって定められた目的の範囲に含まれない場合
このうち実務上もっとも問題となるのが⑶の距離の基準です。近隣にたばこを販売する店舗がある場合はそこから一定の距離がないと許可は下りません。この「一定の距離」はたばこの小売販売業を営む予定の店舗がどこにあるかによって異なります。
大きな都市で飲食店や遊興施設が多くあるような地域であれば既存のたばこ販売店と距離が近くても許可は下りますが、逆に町や村などの場合は既存のたばこ販売店とはある程度の距離が必要となります。市区町村のどれに該当するかの他に駅の1日あたりの乗降客数なども検討材料とされます。
乗降客数が2万人以上の駅の周辺であれば距離の基準はかなり短くなります。2万人というと多いように聞こえますが新宿駅で80万人、立川駅で18万人など大きな駅であれば間違いなく超えますし、国立駅で5万5千人、拝島駅で3万人です。複数の路線が乗り入れるような駅でなくても2万人を超える駅はかなりあります。
ざっくりと大きな駅の周辺や繁華街であれば許可は取りやすいと考えて良いと思います。
受動喫煙防止条例対策としてたばこの小売販売業許可を取得するケースはこれから増えていくのではないでしょうか。検討されているお店の近くでたばこの小売販売業許可を先に取られてしまうともう許可は下りません。できるだけ早めに対応されることをおすすめします。
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