こんにちは。
許認可申請と福祉の専門家、平松智実法務事務所の平松智実です。
3月19日に「障害者雇用促進法」の改正案が閣議決定されました。
そもそもこの「障害者雇用促進法」とはどのようなものなのでしょうか。
従業員数が一定以上の規模の事業主は従業員に占める障害のある方の割合を法定雇用率以上にする必要があります。民間企業の法定雇用率は2.2%なので従業員を45.5人以上雇用している民間企業は障害のある方を1人以上雇用しなければなりません。
ここでいう“障害のある方”は、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳を所持している方と定義されています。
雇用労働者100人以上の企業がこの法定雇用率に満たなかった場合、納付金(簡単に言えば罰金)が徴収されます。逆にこの法定雇用率を満たしている企業は報奨金がもらえます。
また、障害のある方を5人以上雇用する事業所では「障害者職業生活相談員」を選任し、その者に障害のある従業員の職業生活に関する相談・指導を行わせなければなりません。
生きていくためには働いてお金を稼ぐことが必要ですが障害のある方の働く場所の確保というのは決して簡単なことでないのではないでしょうか。少しでも障害のある方の雇用の安定につながるような社会的な配慮が必要になっていくのではないでしょうか。
知的障害のある方の場合、あることはとても苦手であるが別のあることについては健常者よりも得意ということが少なくありません。このような法律そして知的障害のある方を支援する人たちの協力で障害のある方でも高いパフォーマンスを発揮できると思います。障害のある方に適した業務を用意することは今後の日本の労働者不足を少しでも食い止めることになるのではないかと考えています。