平成30年度成年後見の概況が発表されました。

こんにちは。

許認可申請と福祉の専門家、平松智実法務事務所の平松智実です。

 

最高裁判所事務総局家庭局より平成30年(1月1日から12月31日)の成年後見の概況が発表されました。

 

成年後見(後見、保佐、補助、任意後見監督人)の申し立て件数は前年に比べ2.3%の増加となりました。全体での増加は2.3%にもかかわらず保佐(重要な意思決定についてだけ保佐人同意が必要)の申し立ては9.4%の増加、補助(予め決めておいたことに関する意思決定について補助人の同意が必要)の申し立ては8.9%の増加しています。

“知的障害=後見”ではなく、ご本人の障害の状況に応じて単独でできることの範囲が広い保佐や補助の制度の利用についても検討してみてはどうでしょうか。

 

後見開始の原因としては63.4%が認知症、知的障害が開始の原因となっておるのは9.9%です。成年後見を利用する人の多くは認知症の高齢者であるため、インターネット上の成年後見についての情報は高齢者を念頭に置いた記載となっていることが多いように思います。知的障害のある方の成年後見と認知症の方の成年後見はまったくの別物と考え「知的障害のあるかたの成年後見」の情報を参考にしてもらうのが良いと思います。

 

成年後見の概況は1年に1回、3月に発表されます。興味のある方はぜひご覧ください。