成年後見人を選ぶ時の意外(?)なポイントとは!

こんばんは。

許認可申請と福祉の専門家平松智実法務事務所の平松智実です。

 

知的障害のある方の後見人をどのような人に後見人を依頼するのが良いのか、一般的にあまり触れられないポイントについてお話していきたいと思います。

後見人は欠格事由に当てはまらない限り、原則として誰でもなることができます。誰でもなることができるからこそ選択肢が多く後見人に特化することもないので適任者を探しにくいとも言えます。

 

後見人の条件として誠実であるとか知的障害についての知識があるとかは当然として、後見業務をする上でのトラブルを避けるために重要なポイントとして私が考えるのが後見人の“金銭感覚”と“価値観”です。この二つがご本人、ご家族、保護者と合っていることが望ましいと言えます。

知的障害のあるご本人の生活のためにお金が必要となります。そのお金を管理するのが後見人です。ご本人がしたいことが適切かどうかを判断してそれにお金を使うのが適当かの判断を後見人がすることになりますが、そこでトラブルになることがあります。

例えば、ご本人が毎週プロ野球の試合を観戦しに球場に行っていたが、後見人が選任され月に1回に減らされたというようなケースです。後見人としては「毎週、野球観戦は行き過ぎであろう。これからお金がかかることもあるから無駄遣いはしない方が良い」という考え、ご本人やご家族は「それでお金に困るわけでもないし好きなことをする方が良い」という考えです。どちらが正解、間違いとは言えないのでとてもやっかいな問題であると言えます。

後見人が選任されたことでご本人の活動が制限されてしまったという相談が頻繁にあります。このようなことを避けるためには後見人を依頼する前にこのようなことを想定しておく必要があるでしょう。

特にご家族がいるうちは後見人に改善するよう促すこともできますが、親なき後はすべて後見人の判断になってしまうことを考慮しなければなりません。

 

検討すべきことが多くありますが、一つずつ丁寧に決定していくことが重要です。

少しでもお手伝いをさせていただけたらと思っています。

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