こんにちは。
許認可申請と福祉の専門家平松智実法務事務所の平松智実です。
今日は遺言の方式の一つである秘密証書遺言についてお話します。
秘密証書遺言は誰にも遺言の内容を知られることないという点で自筆証書遺言と同じですが、公証役場に届け出をすることで、死後、遺言書の存在が明らかになるという特徴があります。自筆証書遺言の場合は遺言があるのかないのかわからないということがありますが秘密証書遺言の場合は届け出をしておくので遺言があることがわかります。
手続きとしては、遺言書を作成し証人とともに公証役場に行き、公証人が日付の記入、証人による署名、押印などをして秘密証書遺言が完成します。完成したものは自分自身で保管することになります。
秘密証書遺言を作成する際は自筆でなくても問題ありません。ただし、署名と押印が必要です。注意しなければならないのは、遺言書として認められるために必要な記載がないと無効となってしまうことです。
秘密証書遺言は年間に100件ほどしか作成されません。遺言を作成する場合、自筆証書遺言と公正証書遺言がほとんどです。
来年には自筆証書遺言の保管制度が始めることもあり、利用の機会は少なくなるのではないかと思います。
遺言を書く際にどのような方式が良いか迷ったらぜひご相談ください。